自民党総裁選で不動産市況はどうなる?政権一新での経済への影響
先般、現首相である菅内閣総理大臣が総裁選に立候補しないという、事実上の退陣表明がなされました。
政界では総裁選で新たな国のリーダーを据えるべく動き活発になっています。政界一新で日本の経済や不動産市況にどのような影響があるのか、不安と期待が入り混じります。この回では自民党総裁選を俯瞰して経済への影響を考えてみましょう。
9月29日に総裁選投開票に向け名乗りを上げるのは
自民党総裁選は令和3年9月29日に投開票が行われます。9/12現在において正式に立候補が確定しているのは立候補順に岸田氏、高市氏、河野氏の三者です。石破氏は当初自身の立候補を強く意識した準備活動を行っていましたが、派閥内で意見が割れ、石破氏が立候補するか、それとも理念が近い他の候補者の支援に回るか考えあぐねているようです。
現時点では「自身の立候補も視野に入れつつ、支援するに値する候補者がいるかどうかを見極めるため、他の候補者の主張を注意深く聞いている」と石破氏は述べています。もう一人女性の候補として野田氏がいますが、20人の推薦人の確保に向けて支援をお願いして回っているという段階のようです。
各候補者の主張を俯瞰
至極大雑把であることを先にお詫びしたうえで、現時点で正式に立候補している3候補者の主張を俯瞰してみます。
まず岸田氏ですが、彼は小泉政権以降に見られる規制改革路線を新自由主義と捉え、これに若干批判的なトーンを展開しています。どちらかというと中間層への分配や格差是正のトーンが強く、堅実路線といった見方ができます。とはいっても「成長無くして分配無し」ということも言っているので、経済成長についてもしっかりと考えてはいるようです。
高市氏はより積極的な財政出動をアピールし、プライマリーバランス(基礎的財政収支)の健全化は一旦ストップすると明言しています。将来にツケを残すとしても、今この難局を乗り切るために大胆な金融緩和や財政出動をするということですね。
河野氏はというと、企業よりも個人を重視する経済を考えると言っています。河野氏は発信力も強いためか、世論の人気においては一番人気だと評する意見が聞かれます。河野氏はまた、経済発展が賃金に反映されるよう、法人税の優遇を介した労働分配率の是正なども考えているようです。
経済や不動産分野への影響
自民党総裁がだれになるのかは分かりませんが、株式市場では菅政権交代の一報を聞いて日本の株価が値上がりしたということも聞いています。経済市場では日本のリーダー交代が好意的にみられている、期待感を持たれていると言って良いかもしれません。ただ、現状でコロナの終息は見通せませんし、苦しい状況が続くことが予想されます。三者のうちだれが国のリーダーになったとしても、それはしばらく変わらないでしょう。
高市氏、河野氏、あるいは岸田氏もですが、大規模な財政出動や企業法人への優遇策を据えてビジネス方面の活性が見られれば、テナント不動産方面の需要が若干回復するかもしれません。ただリモートワークの推進の影響もあるので、ここら辺がどうなるか引き続き観察が必要です。
個人の住宅事情については、河野氏が個人重視の姿勢を打ち出しているので、将来的に住宅の取得や保有に関して何らかの施策を考えてくれるかもしれませんね。憶測も含めて経済や不動産への影響を考えてみましたが、皆さんはどう思われるでしょうか?
記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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