古くて不人気物件が人気物件に!?若い世代に選ばれる中古再生住宅
旧来、日本の不動産市場では新築信仰が根強く、中古物件はどうしても妥協の末に検討されるものとしてイメージはあまり良くないものでした。
これが近年、住宅流通の変化や再生技術の進化により、中古市場の人気物件が増えているようです。
この回では若い世代に選ばれる中古再生住宅市場について見ていきたいと思います。
購入者側の事情を考察すると・・
戸建てでもマンションでも、他の条件が同じであれば新築が一番好ましいのは当然として、現実の世界で中古物件が選ばれる理由や事情のうち購入者の事情にかかるものを考えてみましょう。
もちろん人それぞれ事情や環境は異なるでしょうが、例えば子育ての環境を考えて早くマイホームが欲しいけれど、価格面で折り合いが付かないなど、費用の問題が一つあるでしょう。
また中古市場に比べて数が少ない新築市場では、通勤や通学などを考えた時にちょうど良いエリアに都合の良い物件はなかなかありません。
中古市場は数が豊富ですので、通勤通学に利便性が良い物件が見つかりやすいというメリットがあります。
それでも、生活の拠点となるマイホームですから、設備などが古く快適さがなかったり、心を落ち着けて過ごすのが難しければ、いかに安くとも購入する決断には至らないでしょう。
中古物件の運命ともいえるデメリットですが、近年は少し事情が変わってきています。
既存住宅でも質の良いものが流通してきた
近年は中古市場にも質の良い物件が流通してきたことに加えて、リフォームやリノベーションといった住宅再生の技術が進歩し、市場にも十分受け入れられていることが、中古市場の人気を底上げしています。
中古物件であっても、リフォームやリノベーションを行えば、新築とそん色のない快適な住空間を作り出せることが一般の人にも分かってきたので、あえて新築にこだわらない客層が増えています。
住宅購入を相談する不動産業者が住宅施工やリフォーム、リノベーションも手掛けている会社であれば、購入と同時に住宅再生の相談もできるので一石二鳥です。
住宅再生のバリエーションは広く想像できますから、中古物件の購入なのに、「リビングはこんな間取りで、お風呂には浴室乾燥機能も欲しい」などまるで注文住宅のように、購入者の趣味や生活様式にあった住空間の創造が可能になります。
中古住宅が注目される理由
今、中古住宅が注目される理由として前述でも申し上げた通り、リフォームやリノベーションなどの住宅再生の技術が向上している点が挙げられます。
テレビや雑誌などでもリノベーションを取り上げる機会も増え、認知度が高まっています。
また、住宅供給の過多や少子化などにより住宅が余る傾向にあり、中古住宅も例外ではありません。
その為、購入者には選択肢の幅が広がり、自分の考えに合わせた住宅の購入が可能となっています。
改修費用は価格の安さで賄える
リフォームやリノベーションには費用がかかりますが、中古物件は元々新築に比べてかなり値段が安いので、この分を改修費用に充てることができます。
新築の場合は物件を提供するデベロッパーなどがあらかじめ設計したものが売り出されるので、購入者としてはその設計が自分に合わなくても受け入れるしかありません。
中古物件の場合は自分の好きなように改修できるので、趣味に合うように変えてもいいですし、子育て環境を考えて都合の良いように改修することもできます。
・購入計画自体に余裕が生まれることから、生活にゆとりが持てる
・通勤通学に都合の良い立地に、好みの家を用意することができる
・新築では難しい趣味に合う住環境を作り出せる
若い世代ではこのようなメリットを感じることができるようです。
■シニア世代にも注目される中古再生住宅
またシニア世代にとっても、交通機関が発達していて生活に必要な物品の確保も容易な都心部に、手ごろな価格の家を用意できるなどのメリットを感じることができます。
今後は若い世代だけでなく、シニアの住み替えにも中古再生住宅の需要が増してくることが予想されます。
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記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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