自宅の戸建てやマンションがなかなか売れない!不動産を確実に売る方法をご紹介
不動産の売却事案では、売り主の側に時間的な余裕がないことも多く、売れない状態が続くことそれ自体が負のサイクルを生みます。本章ではなかなか売れない不動産の対処の仕方について見ていきます。
【目次】
売れない物件にみられる特徴は?
市場で買い手が付きにくい物件にはいくつかの特徴を見ることができます。
以下のような物件は買い手が付くまでに時間がかかったり、購入希望自体が生じないこともあります。
①流通に耐える品質を有しない
市場で一般の買い手を募る場合、購入希望層は自分や自分の家族で住むための物件を探しています。
マイホームは生活の基盤となるものですから、それなりの快適性や設備の充実性を求めることになります。
物件が相当古い場合は建物の安全性の問題も生じますし、老築化した物件は必然的に内装や設備面でも満足を得られないことがあり、そうなるとやはり買い手はついてくれません。
②価格が相場よりも高い
お客さんは、取引対象と値段を比べて納得性がなければ商品やサービスを購入してくれません。
不動産の場合ある程度の相場観がありますから、周辺のライバル物件と比べて相場よりも高いと納得性が下がり、購入意欲に訴求することは難しくなります。
③クセがある
中には市場に敬遠されるクセ持ちの物件もあります。
例えば事件や事故で死人が出てしまった事故物件や、建築基準法の要件を満たしていないため再建築ができない物件、あるいは周辺にゴミ焼却場などの嫌悪施設があるような物件はどうしても市場から敬遠されます。
売り出し方で解決出来る場合もある
不動産を売却する際には依頼した不動産会社が販売用の広告を出します。この広告によって買主の目に留まるかどうかということが重要です。
インターネットでの広告、チラシ、店頭の広告などを見直すことで買主側の目に留まり成約となることがあります。
①インターネットの広告を見直す
インターネットの広告では不動産のポータルサイト、自社ホームページなどを中心に掲載していきます。物件の詳細についてはもちろんですが、写真の掲載についても重要になってきます。
例えば「南向きの明るいリビングです」というキャッチフレーズがあっても、天気が悪い時に撮影された暗い写真などが掲載されているとそれだけで台無しとなってしまいます。同様に外観の写真なども晴れの日に取られた写真と雨の日に取られた写真とでは受ける印象が違ってきます。
また、広告を見る方は室内の写真を希望されている方も多いため、リビング・各部屋室内やキッチン、バスルームなどの水回りなど写真が出来るだけ多く掲載され方が良いです。
長年住まれていると汚れや荷物なども多くなってくるのでその部分を掲載するかは不動産会社の方と打合せをするようにしましょう。
写真を載せることで室内状況をアピールするほか、間取図では平面の情報しかなく、壁際や天井の梁や柱の状況や冷蔵庫や洗濯機が置けるかなどを確認してもらうことが出来ます。
広告の中には物件の写真のほかに周辺施設の写真や情報を掲載することが出来ます。おすすめの施設があるのに掲載が無い、学校が目の前なのに情報が無いというケースもありますので一緒にチェックすることをおすすめします。同じ物件でも写真の質を上げたり、掲載数を増やすことで判断材料が増えるので出来るだけ掲載するようにしましょう。また、不動産のポータルサイトはいくつかあるのでどの媒体に掲載をしてもらっているかも確認すると良いでしょう。
②販売資料、チラシ
不動産を販売するために、お客様への紹介用の販売資料を作成します。この資料の中にも物件のアピールポイントを記載することが出来ます。物件を探している方が不動産会社からもらう資料となるため、何も記載が無いと興味を持ってもらえないかも知れません。
また、チラシも同様にアピールするポイントを記載出来る為、合わせて確認させてもらうようにしましょう。
③不動産会社間の流通サイト
不動産会社間では物件情報を共有し不動産を幅広く流通させるため、不動産流通機構(レインズ)というサイトへ物件が登録されています。専任媒介契約や専属専任媒介契約を選択されている方の物件は登録されています。
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物件が登録されている場合は登録証明書が発行されているのでしっかり登録されているか不動産会社へ確認しましょう。
また、登録されている場合でも少し前に「囲い込み」が問題となりました。
囲い込みは依頼している不動産会社が何らかの事情によって他の不動産会社に物件を紹介させないことを言います。
・魅力的な物件で自社だけで売れると判断
囲い込みでは物件が成約となった場合、売主、買主ともに仲介手数料を受け取ることが出来ます。
囲い込みをされるとその不動産会社に問い合わせが来ない限り、売れずに売却が長期化することになるので注意するようにしましょう。
④依頼する不動産会社を変更する
広告・宣伝活動をしっかりと行ってくれない場合や相談をしても良いアドバイスが無い場合は、他の不動産会社にも相談してみるのも方法です。
不動産会社によって宣伝方法や広告媒体に違いがあります。また、担当者によって合う合わないということも出てきます。
相当の値下げで買い手が付くこともあるが・・
前項のような売れにくい物件も、相当の値下げをすれば市場の顧客に振り向いてもらえることがあります。
いわゆる「妥協」するという形で、質を犠牲にして安く買うということに納得すれば購入希望の手が上がります。
長期間売れない状況が続くと、「売れ残り物件」のイメージが付いてしまい、余計に忌避されてしまうので、もはや誰も興味を持ってくれなくなる恐れが出てきますから、この弊害を避けるためにも値下げは必要になるでしょう。
直接買取の方がお得になることも
相当の値下げをしなければならないことから、仲介手数料の負担も考えると不動産業者による直接買取の方がお得になることもあります。直接買取では不動産業者が直接の買い主となるので、仲介手数料は発生しません。
また市場で敬遠される物件でも、買取業者は独自の路線で物件の利活用を行うのであまり問題にならないことも多いのです。ですから極端な値下げをして無理に市場の購入希望者を探すよりも、直接買取で売った方が金額的にお得になるということも珍しくありません。
加えて直接買取では売却完了までに時間がかからないので、時間的に余裕がないケースでも十分に対応可能です。古い物件の場合、市場の購入層はほぼ必ず契約不適合責任について取り決めを要求してきます。
旧来は瑕疵担保責任と呼ばれていたもので、物件に不具合があった場合は後から売り主の責任を追及できるものです。最近の民法改正によって内容が多少変わり、契約不適合責任という名前になりましたが、売却後も売り主の責任を追及される可能性が残ることは、気持ち的にも、また実害を考えた時にもとても怖いものです。
直接買取ではプロの不動産業者が買い手となるので、交渉すれば契約不適合責任を外してくれることも多く、この点もメリットになります。
売れにくい物件を無理に仲介で売るよりも、直接買取の方が全体として有利になることも多いので、ぜひ検討してみてください。
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記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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