賃貸併用住宅の投資としてのメリットとデメリット

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一口に不動産投資と言っても色々な方法がありますが、近年は「賃貸併用住宅」という方法が検討されることもあります。
本章では賃貸併用住宅について不動産投資としての有効性を考えてみましょう。


賃貸併用住宅

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賃貸併用住宅は多様なバリエーションがある

一つの家屋を自宅と賃貸用とで併用する住宅を賃貸併用住宅といいます。
家屋を上下に分けて1階を自宅、2階を賃貸する方法や、家屋を縦割りにしてメゾネットタイプにする方法など色々と考えられますが、実際の運用の仕方には多様なバリエーションが考えられます。
賃借人を単身世帯に限るのか、ファミリー層を受け入れるのかによっても建物の構成は大きく変わりますし、ビジネス用の店舗を入れるということもできるので、アイデア次第でやり方は変わってくるでしょう。
通常のアパート経営では、オーナーの自宅は別にあり、収益物件は独立して存在することが多いですが、賃貸併用住宅では自宅と賃貸物件がドッキングしているというのが大きな特徴です。
子どもが独立し余った部屋を改修して貸し出すという始め方もできますし、最初から賃貸併用住宅として建築するということも考えられます。
次の項からはメリットやデメリットについて見ていきます。

賃貸併用住宅のメリット

①住宅ローンを利用できる
多くの場合賃貸部分の面積が50%未満でなければならないなどの条件が付きますが、金融機関が定める各種条件を満たせば、アパートローンよりも金利が低い住宅ローンを利用することができます。
また、住宅ローンでは最長35年で組めますが、アパートローンでは物件内容や資産内容によっては長い期間の借り入れは出来なくなります。
同金額を借り入れをする場合には月々の支払いに大きく差が出ることになります。

例)5,000万円の借り入れの場合
住宅ローン 金利1% 借入期間35年 変動金利
月々支払い 141,142円

アパートローン 金利2.5% 借入期間25年
月々支払い 178,747円

その差約、38,000円も月々の支払いが変わってきます。
年間にすると450,000円程支払いが変わってくるため、住宅ローンで検討することを考えた方が良いでしょう。

②家賃収入を住宅ローンの返済に回せる
既存の住宅を改築した場合は家賃収入をそのまま生活費に使うことができますし、住宅ローンを使って購入した場合はローンの返済資金として使うこともできます。

③柔軟なライフプランを設計できる
例えばですが子どもが就職で家を離れたため空いた空間を賃貸に出し、子供が家族を作ったら子供夫婦との二世帯住宅として再利用するという使い方もできますし、逆に子どもが将来親と同居する想定で、それまでの間は賃貸用に使うということもできます。
これに限らずどのような運用でも好きに考えられるので、柔軟なライフプランの構築が可能です。

④相続税の負担が減る
相続対策として見た場合、賃貸部分の不動産は相続税評価が二割~三割程度の減額評価となるので、その分相続税負担の軽減効果が見込まれます。

賃貸併用住宅のデメリット

①空室リスクの問題がつきまとう
賃貸経営である以上空室リスクは避けられません。
その地域で需要のある賃貸物件としなければ借り手が付きにくくなりますから、賃貸部分をどの層に訴求するのかは入念な調査が必要です。
このリスクを回避する為に、事前に十分に家賃が取れる立地、物件内容かをプランします。
このプランがしっかりしたものではなく、アバウトに設定されたものだと後々の賃貸経営に影響が出てくるので慎重に行うべき項目となります。

②プライバシーの問題
他人とごく近い距離で生活するわけですから、新築にしても旧宅を改装するにしても、プライバシーの確保が重要です。
できるだけ生活動線が重ならないように配慮した設計が必要になります。
その為、オーナーが使用する出入口と賃貸入居者が利用する出入口は別としている物件も多く見受けられます。

③騒音などのトラブル
複数の世帯がごく近くで生活する以上、騒音などのトラブルが生じる可能性は十分にあります。
これは賃貸物件に限らずよく問題となる内容の1つです。
賃貸併用住宅の場合は、オーナーが住んでいることからオーナー自身で管理を行うケースがあります。
騒音や入居者間でのトラブルが生じる場合、入居者が直接オーナーへ相談することも少なくありません。
また、不動産会社を管理会社としていた場合でもオーナーが近いことから問題が発生した場合には直接相談をされることがあります。

④利回りは低くなる
賃貸に出せる面積が狭い分、それだけ表面上の利回りは小さくなるので、投資としては大きな利益を望みにくくなります。
一般的な不動産投資では一棟のアパートや賃貸マンションなどを取扱う為、賃貸をする部屋数も増えることから利回りは高くなります。
その為賃貸併用住宅の場合、大きな利回りが期待できな分注意が必要です。

⑤売却が難しくなる
もし将来売却することになった場合、一般的な居住用家屋でないことから買い手が付きにくくなることが予想されます。
マイホームであればマイホームを探している客層がいますが、賃貸を併用した住宅となると収益・投資物件としての扱いが強く、マイホームを探している客層とは相違が出てきます。
また、収益・投資物件を探している層でも利回りが見込める物件を探している方が多く、個数が少なくかつ利回りが低い物件であると不利に働くことがあります。
不動産ローン

ローンの借入を考える

前項のように様々なデメリットがありますが、賃貸併用住宅を運用しようとした場合、マイホームを建てるよりも建築コストが上がってしまいます。
また、賃貸のお部屋の入居を促すために室内のグレードを上げた場合には、さらに建築コストは上がってしまいます。
住宅ローンなどのローンには年収や収入によって借入額の上限が決まってきます。
賃貸部分の収入も加味されますが当然、住宅ローンの借入額が増えれば月々に支払う金額は大きくなってきます。
また、賃貸経営では常に満室といった状況は難しく、空室の期間は家賃収入が入ってきません。
その為、当初に借り入れをする住宅ローンや充てる自己資金に関しては慎重に考えることが大切です。

賃貸併用住宅は長い目で見る必要がある

賃貸併用住宅ではオーナーが長年住むのと同じように賃貸経営をしていかなければなりません。
その為、自身で行う知識や行動力があれば良いですが、長い目で見た場合には不動産会社や管理会社などの力を借りることがお勧めです。
入居募集の際には不動産会社との連携が必要となりますし、退去時には現状回復などのリフォームが生じてきます。
また、入居者トラブルの解決や室内の修理、家賃滞納などの督促を不動産会社が窓口となり行ってくれるので手間が軽減されます。
特に家賃の未払いや滞納などは問題となっており、督促をするにしても支払ってもらえないリスクや相当の手間が必要となり、自分自身で行うには難易度が上がってしまいます。
依頼することにより管理料などが発生しますが、長い目で見て賃貸経営を成功させるために検討してみると良いでしょう。

賃貸経営は十分な検討を

賃貸併用住宅もアパート経営と同じく賃貸ビジネスですから、気軽に手を出すのは危険です。
既存の住居を大きな改装費をかけずに運用するのであれば経済面のリスクは小さくなりますが、お金以外のリスクも存在します。
また新規に購入したり新築する場合は経営に失敗した場合のダメージは相当大きくなります。
検討する場合でも、経験が豊富な不動産業者と相談の上、十分な時間をかけて考えるようにしてください。

(関連記事:『マンション投資のリスクとは?対策についてもご紹介』)

記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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