築年数が古い、立地条件が悪いなどの条件の不動産も確実に売れる【不動産買取】
特に築年数が古く、駅から遠いなど条件が不利な物件を抱えていると売却で相当苦労する可能性が高いでしょう。
本章ではこのような条件の悪い物件の売却について考えていきます。
【目次】
一部を除き、居住用不動産市場は供給過多が起きているとされ、中心部でもマンションの空室が目立っているところもあります。
いざという時には売却できる資産として重宝され購入に至った物件でも、近年の不動産市場の元では簡単に売ることができないケースが増えています。
買い手市場では好条件の物件に流れる
買い手市場となっている中では物件選択に余裕がありますから、他の好条件の物件にどうしても目がいきます。
わざわざ条件の悪い物件を買う人はいませんから、築年数や設備が古ければそれだけで競争力が落ちるのは仕方がありません。
立地については人によって好みや事情が異なるので駅から遠くても問題ないこともありますが、エリアが同じで価格も同等であれば、より築浅の物件の方が顧客の興味を勝ち取ることになります。
リフォームしても築浅物件には勝てない
古さを紛らわそうとリフォームをしたとしても、恐らく逆効果です。
リフォーム代を価格に上乗せすればライバル物件と競争できませんし、もし上乗せしなければ費用は売り主負担で身銭を切ることになります。
結局のところ、市場の顧客層は好条件の物件に目がいくので、古く立地の悪い物件の買い手を見つけるのは非常に困難といえます。
売れないままでは資産どころか負債に
マンションでも戸建てでも、売れない不動産を保有し続けることは固定資産税などの税金やメンテナンス費用の垂れ流しになり、資産どころか自分のポケットからお金を奪っていく負債になってしまいます。
マンションでは管理費や修繕積立金の支払義務からも逃れることはできません。
古くなり住みづらくなった我が家を離れ子どもの家に一緒に住んでいる人も多いと思いますが、旧宅の管理を怠れば近隣の家庭や住民に迷惑がかかりトラブルになる可能性もあります。
特に戸建ては庭木の手入れなどをしないと近隣に迷惑になることがありますし、不法投棄や不法占拠などの被害に合い、そこから犯罪の発生につながることもあります。
そこに住んでいなくとも、所有者責任を問われる可能性を考えれば、空き家にしておくことはリスクが高いと言えます。
築年数の新しい物件でも動きにくい物件がある
周辺の利便性や交通便の悪い物件は物件の流動性が悪くなりがちです。
築年数の比較的新しい物件であっても将来に渡り住み続けるには不便さと不安が出てきてしまいます。
将来的に「近くに新駅が出来る」、「大型商業施設が出来る」といった計画が無い限り、なかなか購入者の選択肢に入ることが難しくなってきます。
また、マンションの場合は築年が新しくても将来的な修繕を見越して修繕積立金を高く設定していることがあります。
郊外向けのマンションなどではコミュニティーマンションとなっているマンションもあり、共用の施設が多ければその分、管理費、修繕積立金や施設費なども上がる傾向にあります。
仮にファミリー向けの賃貸物件の相場が8万円の地域でこのようなマンションに住み替えようとした場合に住宅ローンを含めた月々の支払いが10万円を超えるケースでは賃貸からマイホームへの住み替えをするメリットが少なくなってしまいます。
また、なかなか売れない場合は「賃貸として収益を得る」という考え方もありますが月々に得られる賃料が住宅ローン、管理費・修繕積立金、固定資産税やリフォーム費用などを支払ってもプラスに転じることが出来なければリスクを伴います。
賃貸の場合では募集の期間などもあり常に満室稼働をいうことが難しい為、慎重に考える必要があります。
売れなければそのまま所有することになりますが、当然築年数が経過してくれば資産としての価値も下がる傾向にあるので、いざ売ろうとした場合に価格が下がってしまうこともあります。
その為、売れる時期に売り切るといった姿勢は必要かもしれません。
訳あり物件や事故物件はどうか
不動産の中には傾斜地の物件、間口が狭く建築が難しい、建物が傾いているなど物件によって癖のある物件があります。
このような訳あり物件では余程、不動産や建築に明るい方やリフォームなどで改修をしてなにがなんでも住みたいという方以外は選択する方は少ないでしょう。
また、意図はしていなくても事故が発生してしまい、事故物件や告知付き物件となってしまうことがあります。
このケースでは物件が魅力的であるか極端に価格が安い状況でなければ敬遠されてしまい、なかなか買い手がつかない状況となります。
上記のような訳あり物件や事故物件となると立地に関係なく売却には不利な要因となり一般の方にはなかなか手が出せない物件となってしまいます。
また物件が極端に古かったり立地条件が悪ければ物件へのニーズも減ってしまいます。
買取ならば人気がなくとも売却できる
市場で買い手を探す仲介による売却では、見てきたように条件の悪い物件は売ること自体に困難を伴います。
売れ残りリスクを抱え、その間の物件保有にかかる費用の支払い義務を抱えるよりは、直接買取により速やかに売却した方が結局はお得で、リスクにさらされずに済みます。
不動産業者による直接買取は一般の買い手のように自分が住むために購入するわけではないので、市場競争の影響を受けることがありません。
業界の中で特殊な需要のある層に転売することも考えられますし、必要な修繕をして活用する、リノベーションにより他の価値を見出すなど、色々と方策は考えられます。
「住む」という選択肢しか持たない一般顧客層と違い、古い物件や駅から遠くても問題の無い利用方法を見出せるため、条件が悪い物件でも多くの場合問題なく買い取ってくれます。
買い取り額は仲介による売却よりも多少下がりますが、保有コストやリスクを考えればお得な売却方法となるでしょう。
内見などに手間をかける必要もなく、早ければ数週間以内に買取を成立させることもできます。
築古で売れにくいことが分かっているのであれば、最初から買取一択で不動産業者に相談する方が安全で確実です。
記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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