東京オリンピック後の不動産の動向。オリンピックで不動産はどうなる?

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2021年の夏に開催を予定されている東京オリンピックで、不動産はどのような影響を受けるのでしょうか。

オリンピック

2021年4月12日現在、コロナ対策としてまん延防止等重点措置が東京、京都、沖縄の3都府県に適用されました。
コロナ事情が悪化傾向にある中で、当該措置が有効に機能しなかった場合、再び緊急事態宣言の発出も検討されると思われます。
そんな中でも国は東京オリンピックの開催を考えているようで、聖火ランナーが全国を走り続けています。
現状不透明さが濃い中、東京オリンピックがもたらす不動産への影響について考えてみましょう。

オリンピックで不動産価格が下落に向かうとする説

従来、オリンピックと不動産需要の関係については様々な専門家やアナリストたちが論じていますが、意外にもオリンピック後の不動産市況については真っ向から対立する二つの説が存在します。

一つはオリンピック後の需要が低下し、不動産バブルがはじける可能性があるというもので、もう一つは不動産需要に大きな影響は出ないとする説です。

下落に向かうとする説の理論としては概ね3つの柱で成り立っています。

①好景気の反動
一つはオリンピック前の好況の反動が起きるという予測です。
2020年のオリンピック延期決定以前、確かに投資方面で不動産の好景気の雰囲気が見られたので、その反動が来るというものです。

②外国人投資家の撤退
外国人投資家がこぞって購入した不動産が、オリンピック開催後に一気に売りに出され、需要と供給のバランスが崩れて値崩れに動くという予想です。

③社会情勢
加えて少子高齢化や空き家が急増している問題が解決どころか悪化しているため、こうした社会情勢も合わせて不動産市場は不況に向かうというのが下落説を作り上げています。

オリンピックで不動産価格への大きな影響は出ないとする説

オリンピックが本当に開催されるかどうかは別として、開催を予定した各方面の整備は着実に進んでいます。
交通インフラ、ITインフラなど、海外客を受け入れる前提で進められた整備は生きており、オリンピック後も利用されます。

今回のオリンピックは開催するとしても主に選手のみの受け入れと決定されましたが、各種インフラの整備が進んでいることは首都圏の便利さ、住みやすさを向上させるものですから、魅力が増進されていると考えることができます。

コロナの影響が今後も続くと予想されることから、海外からのインバウンドはしばらく期待が持てないとはいえ、国内需要が大きく崩れることはないだろうというのがこちらの説です。

最近での不動産価格の推移

2013年にオリンピックが東京で開催されることが決定されて以降、不動産の価格が上昇してきましたが、2020年4月にはコロナウイルスの影響により一時的に価格が下落しました。
国土交通省が発表する不動産価格指数では2020年7月には増加傾向にあります。

オリンピック 不動産価格指数

(参照:国土交通省「不動産価格指数(住宅)(令和2年12月分・季節調整値)」

特にマンションは上昇率が高く、価格が著しく上昇していることが伺えます。
この上昇の背景として住宅ローンを低金利で借りることが出来る「マイナス金利政策」により今が買い時という買い手の購入意欲が持続されていることが挙げられます。
また、単純に建築コストや資材のコストが上昇したことやオリンピックに利用する施設の建設などに建設会社が参入することにより、分譲マンションの建設に人員が不足してしまうので高い人件費となり、マンションの価格に反映されていることが伺えます。
最近ではタワーマンションの人気が高く、開発などによる郊外でのマンションの増加なども価格が上昇している要因と考えられます。

上昇傾向に見えても注意が必要

不動産価格指数だけを見ると上昇しているように見えますが、国土交通省が発表する地価公示では令和3年の地価公示は下落に転じています。

オリンピック 地価公示

見解としては新型コロナウイルスの影響により、住宅地よりも商業地への影響が大きいことが挙げられています。
住宅地ではコロナの影響により雇用や給与が安定せず、買い手が慎重になったことから取引が減少傾向にあります。
商業地では店舗やホテルの需要が減少し、特に国内外の来訪客増加による店舗、ホテル需要でこれまで上昇してきた地域や、飲食店が集積する地域では、比較的大きな下落が見られています。
(参照:国土交通省「令和3年地価公示の概要」

住宅でも商業地でもコロナウイルスの影響が顕著に現れています。

また、引き続きコロナウイルスが猛威を振るう場合、オリンピックを見越した海外からの需要も見込めず、国内からも旅行や観光といった行動にも移せない為、下落する可能性も秘めています。

今回の東京オリンピックのケースでは通常に開催されるオリンピックとは異なり、コロナウイルスの影響を受けていることに注意しなくてはなりません。

オリンピックの影響で不動産価格は上がる?下がる?

オリンピック後の不動産の価格が上がるか下がるかは、誰にも確定的なことは言えませんが、少なくとも大きな好況に向かう兆しは見られません。
インフラ整備による首都圏流入で東京近郊は多少の需要増がみられる場面もあるかもしれませんが、それも首都圏限定で地方では期待は持てません。
どちらかと言えば、全国的にはオリンピック前の好景気の反動や少子化、空き家問題などの社会情勢による不安感の方が実感を持ちやすいかもしれません。
下落説を支持する立場をとすれば、不動産の売却を考える人は早めに動いた方が値崩れを避けることができます。
コロナ情勢如何でオリンピックが中止される可能性も残っていますから、感染者数の推移がどう動くのか、引き続き注視していくことになります。

 

記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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