不動産を相続放棄したい。相続放棄の注意点を知って売却をする

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日本の相続事案では多くのケースで相続財産に不動産が含まれます。

相続

不動産を承継すると、維持管理にお金や手間がかかり、遠方の物件の場合は現地に出向くための交通費などもかかってきます。
所有者としての責任を問われることになるので適当に放置しておくわけにもいきませんから、相続不動産の扱いはなかなか大変です。
相続放棄をして責任から解放されたいと考える人も多いので、本章では相続放棄の注意点をお伝えするとともに、相続不動産の売却についても検討していきます。

戸建てやマンションを相続する際は

不動産を相続する際には単純に不動産だけを取得出来る訳ではありません。
相続税の他にも相続する上で必要となる税金がありますのでご紹介していきます。

①相続税
相続の場合、相続によって取得した財産の価額の合計額が基礎控除額を超える場合に対して税金がかかります。

相続税の税率

【平成27年1月1日以後の場合】相続税の速算表

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

(参照:国税庁「相続税の税率」
(関連記事:相続には税金がかかる?事前準備が大切

自身で計算するにはとても難しい内容となりますので、税理士に依頼するほうが確実です。
税理士に依頼する場合には別途報酬が必要となります。

②固定資産税・都市計画税
固定資産税は毎年1月1日に不動産を所有している方へ課税されます。
都市計画税は都市計画法による都市計画区域のうち、市街化区域内に所在する不動産に対して課税されます。市街化調整区域外以外は固定資産税に合わせて支払いが必要となります。
固定資産税は固定資産税評価額に1.4%を乗じた金額、都市計画税は固定資産税評価額に0.3%を乗じた金額となります。
また、固定資産税や都市計画税は所有者が亡くなったからといって無くなるものではなく、新所有者が支払う必要があります。

③所有権移転登記(登録免許税)
相続が発生し不動産を取得した場合、新所有者は旧所有者から名義を変更する必要があり、この際には所有権移転登記を行います。申請は司法書士に依頼することが多くなりますが、司法書士へ依頼した場合、別途報酬が必要となります。この申請に合わせて登録免許税を納めるようになります。

④管理費・修繕積立金(マンションの場合)
マンションの場合は戸建てとは違い管理費や修繕積立金の徴収が毎月あります。仮に旧所有者に管理費や修繕積立金の滞納が合った場合、新所有者は滞納分を引き継ぐことになります。また毎月の支払いとなる為、所有後には遅れや滞納が無いように注意が必要です。

相続の際は相続税だけではないことに注意

ご説明をしてきた通り相続が発生し物件を取得した場合、相続税以外にも費用が必要となってきます。これらの費用を合わせると高額な金額となってしまうので、手元に資金が無い場合には相続放棄を検討する方もいるでしょう。
次に相続放棄に於ける注意事項を見ていきます。

相続 税金

相続発生時に遺産には手を付けないこと

相続放棄を少しでも考えている場合、不動産以外の遺産にも一切手を付けてはいけないので注意しておきましょう。
形見程度の品であれば不問となるなど例外もありますが、被相続人の所有物をこっそり持ち帰ったりすると、相続を承認したことになってしまうからです。
その場合相続放棄が認められなくなるので要注意です。

相続放棄をするとプラスの財産も受け取れない

相続放棄をすると不要な不動産も承継せずに済みますが、現預金など他の財産も一切受け取れなくなります。
不要な物だけ権利を放棄するということはできないことに留意しましょう。
プラスの財産とマイナスの財産の構成比を見て、相続を放棄するか承認するか、どちらが得か吟味が必要になります。

プラスの財産:現金、預貯金、不動産、有価証券など
マイナスの財産:住宅ローン、カードローン、教育ローン、自動車ローン、 携帯電話などの割賦販売、連帯保証債務など

相続財産の財産調査に時間がかかる

プラスの財産と借金などマイナスの財産がどれだけあるのかを調べ、相続放棄をした方がいいのかどうかを判断するには、被相続人の財産の種類や量の洗い出しが必要です。
この財産調査には手間と時間がかかり、素人の方にはかなり大変な作業です。

相続は3ヶ月以内に判断しなければならない

相続放棄をする場合、相続開始から3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きをとらなければいけません。
この期限を過ぎると相続放棄ができなくなります。被相続人の財産調査に手間取ると時間があっという間に過ぎてしまうので、弁護士や司法書士、行政書士など相続問題を扱う専門家に財産調査を任せる人も多いようです。

相続放棄は撤回できない

家庭裁判所で手続きをとり一旦相続放棄をしてしまうと、後から撤回することはできません。
「やっぱりあの財産が欲しい」と思っても主張は叶いませんから、相続放棄をするかどうかはよく考えなければいけません。

相続放棄をしても管理責任は残る

相続放棄をすれば、すぐさま全ての責任から解放されるわけではありません。
不動産も含めて、相続財産が他の相続人の手に渡るまで管理する責任が残る点に留意しましょう。
全ての相続人が相続放棄をした場合は、家庭裁判所で相続財産管理人が選任されるまで遺産の管理義務が続きます。

相続をする方法は複数ある

相続をする際には複数の方法をとることが出来ますのでご紹介いたします。

①単純承認
単純承認は財産も借金なども全て無条件に承認する相続方法です。財産を全て引き継ぐことになりますが、借金などのマイナスの財産も全て引き継ぐことになります。

②限定承認
限定承認は亡くなった方の財産の範囲で亡くなった方の借金等を返済し、財産が残ればその分を相続する方法です。残したい財産がある場合には有効な方法です。

③相続放棄
相続放棄はお伝えしてきた通り、プラスの財産もマイナスの財産も全て放棄する方法です。

内容を見ると限定承認が良いように見えますが、余計な費用がかかることがあることや手続きが複雑で難しくなるのでこの方法をとるケースは少なくなります。

一般的には相続して売った方がお得

相続放棄は注意すべき点がいくつかあるので、それらを理解しておかないと思わぬ落とし穴にはまることがあります。
もし維持費の問題や管理が面倒だからという理由で相続放棄を考えるのであれば、多くのケースでは相続して売却した方がお得になるのでぜひ検討してください。
よっぽど辺鄙な土地だったり倒壊寸前の家屋は難しいかもしれませんが、田舎の土地であっても売り方次第では買い手が付きます。
どうしても買い手が付かない場合は不動産業者に直接買い取ってもらうこともできるので、要らない不動産は売ってお金に換えた方が断然お得です。
個人客がなかなかつかない物件でも、開発力や利活用のノウハウを持っている不動産業者であれば有効活用ができるので喜んで買い取ってくれますから、ぜひ相談してみましょう。もし家屋が古くても土地があれば十分な価値を持ちます。相続で自分が使わない、使えない不動産が遺産に含まれる時は、相続放棄よりもまず売却で換価処分することを検討しましょう。

 

記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
行政書士
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。
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