心理的瑕疵物件とは?告知義務や不動産売買するためのポイントについて

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人がその物件内で死亡した、いわゆる心理的瑕疵物件(事故物件)の売買は可能なのか。
また、どのような不動産が心理的瑕疵物件にあたるのか。
自身が持っている不動産は心理的瑕疵にあたるのかどうか。気になる方は多いと思います。

そこで今回は、心理的瑕疵物件について、定義や告知義務などの基本情報を抑えつつ、事故物件でも売却できる方法を専門家から学んでいきましょう。

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心理的瑕疵物件(事故物件)とは

亀裂 家

引用 https://www.shutterstock.com

心理的瑕疵物件とは、主に事件や事故が発生し、その内容を知った人が居住を避けたくなるような可能性を持つ物件のことを指します。他の瑕疵物件との違いを比較してみましょう。

住居に関する瑕疵とは、一般的に物理的なものが中心です。
例えば、水漏れが発生したり、シロアリが建物の本体を腐食させていたりするなど、居住性に関する問題のことを指します。こういった建物に直接影響を与えているような問題が残っている場合は、賃貸や売却前に借り主、買主に告知する義務があります。

瑕疵担保責任について詳しく知りたい方は【瑕疵担保責任について、不動産のプロが疑問を解決!土地は?期間は?】の記事をチェック!瑕疵担保責任について詳しくご紹介しています。

一方心理的瑕疵物件は物理ではなく心理的な要因で瑕疵となり、種類は2つあります。
1つは物件そのものではなく、物件の周りの環境が悪い場合です。例えば騒音や悪臭がひどかったり、物件の周辺に暴力団の事務所や墓地があったり、風俗関係の店舗があるなど、治安に関する避けたくなるような設備がある場合、その物件は心理的瑕疵物件と呼ばれ、売主に告知義務が課せられます。

もう1つは物件内で人が死んだ場合です。殺人事件や入居者の自殺、もしくは事件や事故でなくても入居者が自然死した事例があるような物件も心理的瑕疵物件と呼びます。
そういった物件に関しては、たとえ事件や事故があったあと室内を大幅にリフォームやクリーニングをしても、心理的な瑕疵を与える事項があった事実を告知する義務があるのです。

どんな物件が心理的瑕疵物件になるのか

例えばどんな物件が心理的瑕疵物件に該当するのでしょうか。
環境による心理的瑕疵を判断するのは、買主の主観によるため難しいのですが、人の死亡に関しては判断基準がより明確となっています。

他殺や自殺が起きた物件

事故現場

引用
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殺人現場となった物件は問答無用で心理的瑕疵物件の対象となります。
他殺や自殺が起き、被害者の血液や体液や血液が痕やシミとなって部屋中に残っていれば、その部屋に住みたいと思う人間はまずいないでしょう。血痕やシミなどは心理的な忌避対象になりますし、また、仮に血痕やシミがなくても、死殺人があったというだけで避けたくなる人は非常に多いのです。

基本的に病死や自然死は心理的瑕疵物件にならない

殺人が理由ではない死亡についてはどうでしょうか。例えば病気や事故死は人の意思に関係のない、誰にでも起こり得る死です。これらは心理的瑕疵物物件に入りませんが、下記のように、一部例外もあります。

場合によっては病死や自然死であっても心理的瑕疵物件に成り得る

病死や自然死でも、物件に買主が不快に思う要素があれば、それは心理的瑕疵物件です。
例えば、単身で生活していた高齢者が持病か寿命で死に、その後発見が遅れて遺体が腐敗した状態で発見されたというケースです。1、2日で死体は腐敗しませんが、数カ月経って発見された場合だと、ものすごい悪臭が物件に染みついてしまいます。例え匂いを取り去っても、死体がずっと放置されていたという事実は買主にとっては不快でしょう。
もし自分が所有する物件で、このような事態が起きてしまった場合は、宅地建物取引業法47条に基づき、必ず告知しなくてはいけません。

心理的瑕疵物件の例

幽霊屋敷

引用
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心理的瑕疵物件の例として、神奈川県座間市の自殺志願者殺人事件(2017年)が挙げられるでしょう。何人もの自殺志願者と面会し、そういった人達をアパートの中で殺害していたという事件です。
この事件が起きたアパートでは、家賃を大幅値下げせざるを得ないという事態に追い込まれています。退去はそれほど発生していないとの報道もありますが、それでも物件の収益性は大きく低下していると考えられます。
一度自分の物件が心理的瑕疵物件となると、悪評が多くの人に知れ渡ってしまうため、不動産物件の運営に深刻な影響を与えるのです。

心理的瑕疵物件の告知義務

では、心理的瑕疵物件になってしまった場合、入居者や売却相手に告知をしなければいけない期間は定められているのでしょうか。
実は心理的瑕疵物件の告知義務の詳細は、法律で定められているわけではありません。しかし、告知しないで賃貸契約もしくは売買契約を結んだ場合には、借主もしくは買主から債務不履行、もしくは損害賠償請求される可能性が非常に高いのです。
告知を怠ったことから数千万円単位の損害賠償請求や、売買契約の解除を求められた判例もあります。

心理的瑕疵物件に時効はない

時間 風化

引用 https://www.shutterstock.com

法律で定められていないだけに、心理的瑕疵物件に時効はありません。
時効がないからこそ、賃貸か不動産売買かで、相手に対する対応は変わらずとも、注意すべき度合いが変わります。

賃貸の場合

賃貸物件の場合、不動産業界の慣例では、事件や事故が発生した次の借り主には告知を行い、家賃を引き下げることが一般的になっています。そしてその借主が退去し、次の借主に対しては特に告知をしないというケースが多いようです。
ただし、その物件が事故物件だと周知されてしまっている場合、「教えられなかった」と売買価格の値下げや、退去及び引越し代を要求される可能性もあります。あらかじめ告知しておくに越したことはないでしょう。
賃借人も、心理的瑕疵が存在すると知った上で居住するのであれば、後で事実が発覚するよりも数段心持ちは楽になるでしょう。
賃貸借契約の場合、 心理的瑕疵物件の売主は、瑕疵となった要因を数年前に遡り告知することを推奨します。

不動産売買の場合

賃貸と違い、物件を購入する買主は、長期間にわたってその土地や建物を利用することを前提としています。また、支払う金額も賃貸と比べて膨大です。
心理的瑕疵の存在を知らずに購入し、後にその存在が明らかになった場合、賠償金の要求と共に訴えられる可能性があります。
そのため、たとえ数十年前の事件や事故であり、建て替えを行ったというケースでも、事件や事故があったことを告知しておくに越したことはありません。
事件から長い年月が経っており、きちんとした対処がしてある物件であれば、告知さえされていれば、告訴されるといった最悪の事態は免れるでしょう。

昔の心理的瑕疵を認知せず売却した場合は責任を負わなくていい

一方で、自分も心理的瑕疵物件と知らずに、その不動産を購入し、心理的瑕疵と知らないまま別の人間に売却したとします。最後に購入した買主が、前の持ち主に「ここは心理的瑕疵物件ではないか」と訴えてきた場合は、特に損害賠償の責任を負うことはありません。
その場合、自分が購入した時の売買契約書などを提出し、そこに心理的瑕疵の告知が行われていなかったとを証明しましょう。

心理的瑕疵物件(事故物件)を売買するには

契約書 説明

引用
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心理的瑕疵物件を売買する手順は、通常の物件とほとんど変わりません。ただ一点、告知義務に従い物件の瑕疵について記載するだけです。

不動産を売る流れについては【事前に知ってトラブルを防ごう! 不動産売買の流れと注意点】の記事で詳しく説明しています。

心理的瑕疵を説明するタイミング

心理的瑕疵を説明するタイミングとしては、物件を査定してもらう際に先ずは不動産会社に伝えておきましょう。
現在の物件の状態がどうなっているのか、どのような事態が起きたのかを詳しく説明します。

ここで心理的瑕疵について隠そうとするのは、得策ではありません。不動産会社も瑕疵を把握しないままでは、正しい見積もりが出来ません。
買い取ってもらえないリスクよりも、瑕疵を隠した罪で損害賠償を請求されることの方がはるかに大きな損害となります。
可能であれば、心理的瑕疵になるような事態が起きた時の、新聞記事やインターネット記事があると詳しく内容を把握できます。

査定をしてもらったら、物件情報を一般向けの不動産情報サイトや不動産仲介業者向けの情報サイトに掲載してもらいます。
その後もし物件に興味を持ってくれた人がいたら、内覧などを行い売主自身の口からもきちんと心理的瑕疵の内容について説明をしていきましょう。
内容に納得した上で購入してくれる人がいるのであれば、重要事項説明を行い代金の支払い後に物件の引渡しを行います。

心理的瑕疵物件の販売状況

心理的瑕疵物件が売買されているのかは、表立って情報が出されることはないので、把握しにくくなっています。不動産業者もまずは物件に注目してもらわなければならないので、あくまでも「告知事項あり」として物件情報記載しているケースが多いのです。
自分で物件情報を探してみて、相場と比べて安い物件があり、その詳細を見ると告知義務ありと記載されていたら、この心理的瑕疵の記事を思い出してみてください。

こういった心理的瑕疵物件が、ほとんど売れることがないかと言うと、決してそのようなことはありません。 事故物件に関するサイトの登場により、心理的瑕疵物件が数多くあり、また不動産を安く買えるチャンスであるということが、一般に知れ渡るようになってきました。
心理的瑕疵が、どこまでリスクや割引になるかというのは、購入するのか借りるのかによって変わってきます。人が何らかの形で死亡していても、きちんと建て替え、もしくは内装の交換をしてあれば、全く気にしないという人もいるでしょう。
正しく状況を確認できれば、物件を購入してくれる人も出てくるはずです。
ただしどうしてもリスキーな面はあるので、心理的瑕疵物件の扱いに長けている不動産会社を選ぶというのも1つのポイントです。

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上手な不動産会社の選び方

事故物件や心理的瑕疵物件を多く扱っている不動産会社は数多く存在します。
その中でも、事故物件や心理的瑕疵物件の取り扱い経験が豊富な不動産会社に依頼することをおすすめします。
もしも実績が少ない会社の場合、単純に価格が安くなってしまうことがあるからです。

心理的瑕疵物件を多数取り扱った経験がある不動産では、購入希望者にきちんと説明し、後の訴訟リスクを抑えることにも長けています。
またなかなか売ることが難しい、どうしても現金化したいという物件がある場合は、物件の買い取りも行っています。買い取って自分たちで加工することで、心理的瑕疵を感じさせない不動産に再生しているのです。

専門性のある不動産会社に依頼することで、自分では扱いにくい心理的瑕疵物件もきちんと現金化して資産活用を行うことができます
まずは自分の物件の状況を相談し、明快な回答がもらえる会社を選びましょう。

心理的瑕疵物件の取り扱い実績な不動産会社の探し方

では、どうやって心理的瑕疵物件の取り扱い実績が多い不動産会社を探すことができるのでしょうか?
とにかく多くの不動産会社に連絡するのは時間も手間もかかります。
そんなときには、多くの不動産会社と提携している買取一括サイトの利用が便利です。
【不動産買取ナビ】なら、全国約900社の不動産会社と提携しており、無料で一括査定ができます。
また、心理的瑕疵物件の取り扱い実勢が豊富な不動産会社もあるため、効率的に専門業者を見つけることができます。
査定を行うこと自体は無料でのため、まずはお気軽に試してみることをおすすめします。

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記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。

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