マイホームの買換えに係る特例制度

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単純にマイホームを売るのではなく、新しい家を買い替える際にも税制上の優遇施策がいくつか用意されています。

本章ではマイホームの買換えに係る特例制度について解説します。

 

■マイホームの買換特例とは?

買い替えではなく単純にマイホームを売る場合は、その譲渡益に対して不動産譲渡所得税が課税されます。

買い替えの場合、新たなマイホームの取得には大きな金銭負担が伴いますから、この点を考慮して、譲渡した古いマイホームにかかる不動産譲渡所得税の負担を軽減してあげようというのが本特例の大枠の趣旨です。

譲渡した古いマイホームの譲渡収入よりも新たに購入したマイホームの取得価格の方が大きい時、つまり今よりも高い家を買ったときは、譲渡したマイホームにかかる不動産譲渡所得税の課税が繰り延べられます。

繰り延べられるというのは、非課税になるという意味ではないのでこの点に注意します。

売却する古いマイホームにかかる譲渡益については、今回取得した新しいマイホームを将来売却する際に合わせて清算されるのが「課税の繰り延べ」です。

今回取得したマイホームを将来売却する際に、譲渡益を二件分合わせて清算されることになるわけです。

それでは将来の売却の際に不利なのでは?と考えることもできますが、例えば将来の売却の際に譲渡損が出たり、特例等を利用することで今回売却分の譲渡益を圧縮できる可能性があります。

ちなみに、今回の買い替えの際に、譲渡したマイホームの譲渡収入金額が買い替えた新しいマイホームの取得金額よりも大きかった場合、つまり古いマイホームよりも安い家を買った場合には、課税はされるものの負担軽減措置が働きます。

この場合、取得したマイホームの価額分を譲渡収入から差し引くことができるので、その分の収入を減算することができます。

減算してなお残った分の譲渡収入だけが不動産譲渡所得税の課税対象となるので、税負担が軽減されます。

 

■特例利用の要件と注意点

ここでは本特例の利用にかかる主な要件と注意点を見ていきます。

古いマイホームを譲渡した年およびその前年または前々年に、今回この記事で紹介している本特例、および居住用財産の3000万円特例、長期譲渡所得の軽減税率の特例、そして別記事で紹介するマイホームの買換え等による譲渡損失の損益通算と繰越控除の特例を利用していないことが条件になります。

併用できない特例があることに注意が必要です。

他にも細かい要件がありますが、以下で主要なものを見ていきます。

①古いマイホームを令和元年の12月31日までに売却し、マイホームを売った年の前年から翌年までの3年の間にマイホームを買い換えること

②新しいマイホームについて、売った年かその前年に取得したときは、売った年の翌年12月31日までに住むこと

③新しいマイホームについて、売った年の翌年に取得したときは、取得した年の翌年12月31日までに住むこと

④譲渡したマイホームについて、居住期間が10年以上あり、売却した年の1月1日において売った家屋や敷地の所有期間が共に10年を超えること

⑤取得した新しいマイホームは建物の床面積が50平方メートル以上で、土地の面積は500平方メートル以下であること

 

その他にも細かい要件がありますが、大きな点としては古いマイホームの売却は令和元年末までにしなければならないので、まだ売れていない人は本特例を利用することができません。

その場合は3000万円の特別控除など別の特例を利用して売却を検討しましょう。

もし売却は上記期限までにできているのであれば、新しいマイホームを一定期限までに買い、居住するという要件を満たせば適用対象に入ってきます。

ただし細かい要件は他にもあるので、以下を参照しながら、必要に応じて税金に詳しいファイナンシャルプランナーや税理士等に確認するようにしてください。

参考文献:国税庁【No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例】

 

記事監修者 かながわ行政書士事務所 代表 池田 晴香
かながわ行政書士事務所ホームページ:https://kanagawa-gyosei.com/
WEB制作会社に営業として勤務後、学生時代から就職後も続けていた音楽関係の仕事をきっかけに
ラジオパーソナリティー、ナレーション、朗読などの声の仕事を始める。 30代、行政書士の仕事をスタート。

 

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単純にマイホームを売るのではなく、新しい家を買い替える際にも税制上の優遇施策がいくつか用意されています。本章ではマイホームの買換えに係る特例制度について解説します。
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